警察庁の発表によると、金属盗被害は年々増加傾向にあり2020年の5,478件から2024年には20,701件と4倍近くに急増しており、近年の銅価格推移や世界的なインフレ状況を考慮するとこの傾向は引き続き強くあると予見されます。

ご自身が被害に遭う確率が高まる中、金属盗被害を未遂に留め被害に遭わないことが何よりも大切です。一度被害に遭うと、銅線ケーブルを再調達して現状復旧工事の費用も高額に及びますが、近年では多発する金属盗被害の影響で電力会社の現地立会可能日が大幅に遅延する傾向にあるため、再連系までに予想外に長い日数が掛かりFITの残存期間だけを無駄に消耗して本来得られたはずの売電収入もゼロと言う苦しい状況に陥ってしまいます。

 

太陽光発電設備の被害は金属盗だけに限られません。害鳥、自然災害や悪戯などによる設備破損の可能性も起こり得ることです。

大切なのは、どの様な場合であっても常に異常を把握できる状態にあることであり、万が一の場合は早期に異常や破損を発見して適切な初動対応がとれるか否かにかかっています。これにより、特にFITの残存期間を無駄にせず機会損失を可能な限り最小化させることが大切です。

 

近年、金属盗の被害多発により損害保険への加入が日々困難(免責金額の引上げや保険引受の拒絶)な状況となっております。
損害保険に加入できない、または、十分な保証が受けられないと言う状況は、万が一の事態が発生した場合の損失負担をご自身で一手に背負わなければならないと言う非常に恐ろしい状況下に現在はあるのです。
そのため、自衛としての未然防止策や早期発見体制の構築がより重要となってくるのです。